コーヒーはどこから来るのか その2

これらすべてをもたらすまでに進化したコーヒーの貿易システムは、経済、政治、そして真の権力が複雑にからみあった結び目、あるいは巨人(世界最大の超国籍企業、協力な政府、巨大な貿易カルテル)によって踏み固められた奇怪な競技場です。

収穫されてからあなたのカップにたどり着くまでのコーヒーの旅・・・

それは、結局のところそんなにまっすぐなものではないのです。

むしろそれは、国際商品の動力学の波や渦の中を進む、荒れ狂った予測不可能な旅なのです。

国際商品の動力学において、商品それ自体は、金と権力の流れの副次的なものとなっています。


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コーヒーはどこから来るのか

コーヒーの物語はまた、その他の商品(非合法なものも含む)の過剰さに・、わたしたちがどのように(そしてなぜ)影響を与えているのかを説明してくれます。

たとえば、コーヒーの初期の歴史と現在のマリファナ論争の間には、驚くほどの類似点を確認できます。

マリファナの利点に関する今日の国家レベルでの討論は、日が比較的浅いとはいえ、先の時代のコーヒーをめぐる論争の現代版だと思うのです。

それぞれの国における社会的な受容度は、宗教的、政治的な意見や、それらと対立する健康面の主張、制度化された文化規範、政府や民間企業への金銭的利益によって左右されています。

コーヒーの社会的な受容度の増加は、社会を構築する方法を規定する、利益と「事実」の繊細なダンスの重要性に光を当てています。

コーヒーは、アメリカのような裕福な国において熱狂的に消費されています。

しかし、地球上の最も貧しい地域においては、ごくずかな例外を除いて消費が伸びていません。

実際、コーヒーは長い間、貿易額が最大の合法的品目のひとつでした。

アメリカにおいてはいまだに、輸入額が最大の非アルコール飲料です。

また、世界中の数十力国で外貨収入の主要な源となっています。

あなたのカップのコーヒーは、地球の最も貧しい地域にある農村の貧困者と、直接的にそして明確に結び付いているのです。

人間の経験のひとつの端から、その反対側の端へと、空間と文化を傷って物的につながっているのです。

コーヒーの向かう場所

コーヒーほど大衆の情熱に火を注いだ消費財は、一握りにすぎません。

コーヒーは古くから議論の対象となり、何世紀にもわたって、数え切れないほど禁止と奨励の対象となってきました。

経済や人権、政治や宗教の戦場において・・・。

熱い闘争を引き起こしてきたのです。

コーヒーはおそらく、分かち合いのための飲み物でしょう。

しかし商品としてのそれは、保護主義、抑圧、そして破壊をまねきます。

その蒸気が立ち込めるかのような過去が、初期の植民地主義の時代においては高貴であったコーヒー豆を、様々な革命、ブルジョワジーの出現、不均衡な国際開発、科学技術の傲慢さ、グローバルな債務危機・・・

など、さまざまなことに巻き込むことになるのです。

これらの力が順番に、私たちの文化と経済にコーヒーを組み込む道を整えてきました。

例えば植民地主義は、コーヒーがグローバルに普及する主要な原因となったし、その普及の手段にもなりました。

つまり植民地権力が、コーヒーが向かう場所とそうでない場所を決定し、今日まで続く貿易関係を確立したのです。

コーヒーの役割

わたしたちの文化的景観の中で、コーヒーが特別な位置を占めているのは、おそらくこの理由によるのでしょう。

その消費のみに専念させる店が成り立つのは、アルコールの他はコーヒーだけです。

(実際どちらも、遠い昔からそうでした。)

しかしアルコールとは異なり、コーヒーはいかなる状況においても歓迎されますよね。

車から会議室まで、そして朝食の食卓から公園に至るまで・・・

単独で、またはあらゆるものと組み合わせて消費されています。

飲み物として受け入れられて以来、コーヒーはアルコールの代替物というより、正反対のものとして提供されてきました。

それはたぶん、場の雰囲気を楽しくする物質を人間が必要としたからでしょう。

その物質によって、友好的な社会相互作用が実現すると考えたのでしょう。

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コーヒーと社会

コーヒーは、1000年以上もさかのぼることができる古い商品です。

その時間軸を縦糸にし、世界中へと広がる空間軸を横糸にした、歴史のモザイク模様・・・。

その歴史は、16世紀カイロのとあるにぎやかなカフェから、18世紀オランダ植民地の奴隷制という人類の悲惨さへと広がります。

さらに19世紀ブラジルの急成長から、現代におけるスターバックス社のコーヒーハウス帝国主義へと広がります。

コーヒーというのは、それを構成する単なる化学物質にとどまらず、それ自体がちょっとした歴史なのだと思います。

そしてわたしたちは、それを熱狂的に消費しています。

世界中で1日に約15億杯ものコーヒーが飲まれているのです(アメリカ1国で、この5分の1が飲まれています)。

コーヒー豆自体が文化に固定されていますが、わたしたちにとってのコーヒー飲用も同様に、文化から切り離すことはできません。

コーヒーは基本的には、習慣性を持つ興奮剤です。

それでも息抜きや社交とのかかわりは深いです。

過度の刺激による興奮状態と、心が痛むほどの無意味さが組み合わさった社会のなかで、コーヒーとそれをめぐる儀式は、わたしたちが生き続けられるようにしてくれる潤滑油だと思うのです。

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